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#23 contents

MOVIE:『照明熊谷学校』(東京/ユーロスペース)
REPORT:04.10.22/「Live painting/yorke.」(東京/屋根裏)
THEATER:04.11.21-22/「ハニューの宿」(東京/早稲田どらま館)
EVENT:04.11.23/「伊藤銀次&杉真理」(東京/新宿ロフトプラスワン)
連載:TERA'S SOUNDTRACK REVIEW/



 『照明熊谷学校』(東京/渋谷ユーロスペース)

「照明熊谷学校」は、小泉今日子のこんなナレーションからはじまります。

「映画の現場には、監督がいて俳優がいて、
キャメラがあってマイクがあって、
それから――たくさんのライトがあります。
でも、映画を観ているとき、
私たちがライトのことを考えることは、あまりありません。
――見えているはずなのに見えない光。
それを長いあいだ操ってきた熊谷さんに、照明のことを、
ちょっとだけ、教えてもらおうと思います。」

溝口健二監督に衣笠貞之介監督――京都大映撮影所で、
巨匠たちの現場を助手としてささえた熊谷さんは、
1958年、東京の日活撮影所に籍を移し、技師として活躍しはじめます。
舛田利雄、鈴木清順、相米慎二、長谷川和彦、和田誠、山田洋次、
そしてロマンポルノ……。最新作「透光の樹」(根岸吉太郎監督)まで158本。
熊谷さんは、50年の歳月を数多くの監督たちと過ごし、
映画と寄り添いながら生きてきました。

熊谷さんは、この映画の中で、自分がたずさわった25本の映画たちを、
照明という視点から語っていきます。まさしく、日本映画の生き証人。
独特の素朴な語り口に、職人の珠玉の言葉が光ります。

映像にたずさわっている人たち。そしてこれから映像をやろうという人たち。
必見です。(TEXT:伊藤正治(『照明熊谷学校』構成・編集))



『照明熊谷学校』
上映期間:2004年12月4日〜12月17日(レイトショー21:00〜/土日モーニング9:30〜)
上映劇場:渋谷ユーロスペース 
お問合せ:03-3461-0211
http://www.eurospace.co.jp/
料金:前売り¥1,200 当日¥1,400

         モーニング          レイト

12/04(土)「照明熊谷学校」   初日イベント&「照明熊谷学校」
12/05(日)「照明熊谷学校」   舛田利雄&「紅の流れ星」
12/06(月)             「照明熊谷学校」
12/07(火)             「狂った脱獄」
12/08(水)             「東京流れ者」
12/09(木)             「照明熊谷学校」
12/10(金)             和田誠&「快盛ルビイ」
12/11(土)「照明熊谷学校」   長沼六男&「座頭市」
12/12(日)「照明熊谷学校」   「照明熊谷学校」
12/13(月)             「桴利Y責め地獄」
12/14(火)             「太陽を盗んだ男」
12/15(水)             「魚影の群れ」
12/16(木)             「照明熊谷学校」
12/17(金)             「照明熊谷学校

※ レイトショーで熊谷さんが携わった作品を上映する日がありますので、
  事前に劇場に問い合わすなど、お間違えのないようお気をつけ下さい。

Movie



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 04.10.22/「Live painting/yorke.」(東京/屋根裏)

真っ白な画用紙がある。画用紙の前に男が立っている。
彼はその白さに負けてか、つい絵を描きだしてしまう。
気づくとまわりに人垣ができる。腕を組んで見ている人がいる。
わけも分からずたた眺めている人もいる。
座り込んでる人もいる。いずれにしても真剣に見ている。
そうこうしているうちに作品が出来上がり、
彼は「また描いちゃった」てな感じで一服している。彼がyorke.だ。
もともと絵を描く行為に何か理由をつけるなんて、
草原を走るチーターに「なんでそんなに早く走れるの?」と聞くほど愚かなことだ。

ということで、今回はpainterのyorke.("よーく"と発音)をご紹介します。
10月22日に渋谷の屋根裏で行われたライブペイントの模様をおさめた映像です。
photographerむーちょのスチールを交えてご紹介します。
普段なじみのないライブペイントという言葉ですが、
どんなものなのか映像を是非チェックしてみて下さい。
(TEXT:Director 松尾博司)

※ライブペイント、展示会などの情報はyorke.のホームページを確認するべし!

painter/yorke.のホームページ↓
http://www.mynameisyorke.com/

photographer/むーちょのホームページ↓
http://www.mu-cyo.com


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 04.11.21-22/「ハニューの宿」(東京/早稲田どらま館)


Ms.NO TONE Theatre Company の新作「ハニューの宿」が、
11月21日と22日に、東京/早稲田どらま館にて上演されます。
「家族の隔絶が引き起こす大惨事。裁かれる息子の心の奥に宿る渇望。」
今回は、3人の俳優と詩人が奏でるスポークンワーズです!必見!

作・演出:平松れい子
出演:桑原滝弥、進藤則夫、峯村純一
日時:11月21日(日) 22日(月) START/16:00
場所:東京・早稲田どらま館 (03-5286- 1873)
料金:¥1,000 (全席自由)
インフォメーション:
「Ms.NO TONE」HP (http://www.notone.org/prj/hanyu.html)


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 04.11.23/「MY MUSIC COLLECTION vol.17」(東京/新宿ロフトプラスワン)


音楽ライターの角野恵津子さんが自分の好きな音楽やアーティストを紹介しまくる、独断と偏見の(笑)トーク・イベント !
「MY MUSIC COLLECTION」その、vol.17。
今回は、伊藤銀次さんと杉真理さんを迎えて開催されます。

詳しいインフォメーションは、角野さんのHPまで!お時間ある方は是非!

「MY MUSIC COLLECTION vol.17」
出演:伊藤銀次/杉真理/角野恵津子
日時:11月23日(火・祝) OPEN/13:00 START/13:30
場所:東京・新宿LOFT PLUS ONE (03-3205- 6864)
料金:¥1,500 (全席自由)
インフォメーション:
「角野恵津子」オフィシャルHP (http://www.bekkoame.ne.jp/i/gc4272/)


連載  from TERA

TERA's Soundtrack Review このコーナーでは毎月1枚、映画のサントラを作品と共に紹介します。


#23
『LE PASSAGER DE LA PLUIE/邦題:雨の訪問者』
音楽:フランシス・レイ(Francis Lai)
1970年/仏/ルネ・クレマン監督作品。2時間00分。
チャールズ・ブロンソン、マルレーヌ・ジョベール主演。セバスチャン・ジャプリゾ脚本。ジル・アイアランド、コリンヌ・マルシャン共演。

名作『狼は天使の匂い』のルネ・クレマン&セバスチャン・ジャプリゾのコンビによる、1970年のフランス、サスペンス映画。
主演のチャールズ・ブロンソンの為に書かれたオリジナル脚本。
製作も同じく『狼は天使の匂い』や、黒澤明のドキュメント『AK』、
大島渚『マックス、モン ・アムール』等を手がけたセルジュ・シルベルマン
タイトル通りの雨の降るマルセイユから物語は始まる。
マルレーヌ・ジョベール扮するメランコリーが、ナゾの訪問者の殺人事件に巻き込まれ、
突如、現れるチャールズ・ブロンソン扮するナゾのアメリカ人、ドッブスに付きまとわれる。
前半戦は、ナゾだらけの展開。「一体、誰が何の為に?」といった風に。
怪しい雰囲気ながらもブロンソンの登場が、ほっとさせてくれるのがこの映画の持ち味。

また今日のサスペンス映画と違って、かなりペースがまったりと進んでゆく。
その辺りが、好き嫌いの激しい評が出てくる要因になっている。

1968年から1970年あたりのフランシス・レイの仕事量は凄い。
年間5,6作を手がけ、70年だけでも『ある愛の詩』『さらば夏の日』『ハローグッバイ』
等など。映画史に残る名曲を数多く残している。
サントラ音楽は、「メインテーマ」よりも「ワルツ」の方が有名で当時ヒットしている。
全体では、殆どのナンバーが「メインテーマ」をアレンジした楽曲中心に構成されている。

サントラCDは、輸入盤では手に入るが、DVD化は未だされていない。