Talk & Interview #100「moment 10th (PART3)」

今年2011年、結成から9年を数えたmoment。もうじき更新10年目を迎えるmomentのHPの約10年間を振り返る。雑感的コラム。そのPART3。

(2011年5月某日/momentにて/TERA@moment)





  「 moment 10th (PART3) 」
 

   Talk&Interview #100
 
  

 
 moment 10th (PART3)

特集:「momentの10年」(PART3/2008-2010)

2012年に10年を迎える「moment」。ホームページも#100、100号目を数えることになりました。これを契機にmomentホームページを中心とした活動を辿ります。そのPART3。

TERA@moment(以下:T):前回のPART2では、「moment」の2004年から2008年の春までの事を書きました。それ以降のmomentは。

T:2007年の後半、momentショートフィルムで、<革命>と<旅>をテーマに長い期間をかけたものを考えておりました。12月に出逢った山本紗由を主人公に組み立てた『revolution et voyage』を2008年春からスタート。そこで主題テーマ曲的に設定した「internationale」が、その後の流れを大きく変えて行きます。ヴァイオリン1本を抱えて旅に出る主人公の過去から現在が交差する大筋の映像の中で、ヴァイオリン1本で奏でられる予定だった「internationale」。「弦の音を重ねてみたら?」というアイデアが出てヴァイオリンを1本増やす中、ヴィオラが加わりチェロが加わり結果、弦楽四重奏団の形体になったという経緯があります。ただそれは、まだ短編映画の音楽的なものの中での話です。

T:2003年のmomentイベントに立ち返って考えた時に、映像から生まれた音楽を、映像の中からライブステージに置き換えて表現するという流れが自然になっていた事もあり、短編映画『revolution et voyage』から生まれた<弦楽四重奏>がライブハウスで「internationale」を奏でるのは時間の問題でした。3月<瞬間的 弦楽四重奏団(moment string quartet)>が誕生します(下の写真)。ヴァイオリン山本紗由、木野裕子、ヴィオラ小弥祐介、チェロ郷田祐美子。moment的にこれまでで一番斬新な展開に、正直、自分の中では戸惑いがありました。クラシックなどホテルのロビーや映画の中でしか聴いた事がなかったのですから。。

T:『revolution et voyage』の撮影は2月スタートして順調に進み、3月8日、4本の弦がmomentに集まり「internationale」の音だしと撮影をしました。その日にライブの初打合せをして<瞬間的 弦楽四重奏団>の初ライブが4月25日に決定。その年、池袋に出来たばかりの<鈴ん小屋>という場所。それもいきなりマンスリー企画として毎回豪華なゲストを呼んで、バラエティなメニューでの演奏会です。アレンジはヴィオラの小弥がチャレンジ。それまでポップスのアレンジなど数えるほどしかしてなかった小弥が、百戦錬磨のアーティストたちの楽曲や、映画音楽、ポップス、アニメなど、その年だけで百曲をかるく越えるアレンジをしました。他のメンバーも本来はクラシック畑なので、疑問難問を抱えながら前向きにライブ活動を続け、次第に自分たちのものにして行ったという、様々な苦労も重ねていきました。

T:その内にサポートや仕事の声がかかりはじめ、スケジュールなどの関係上4人で回す事が困難となり、メンバーが徐々に増えて行きます。2009年夏までには倍の8名になり、2010年には10名を越えて、2011年現在は15名(ピアノ含)に。弦カルユニットから、弦楽アンサンブルユニット<Moment Strings>に変化していきました。2010年からは年間テーマを決めて活動する事に決めて、まずは生誕80年没後30年を迎えたアメリカの俳優スティーブ・マックイーンを取り上げる事に。最初は10曲くらいのナンバーをアレンジして、丸の内のストリートライブから始めました。その関係から丸の内のカフェでのライブに繋がって、その間にも神戸や別のライブハウスでマックイーン映画音楽を取り上げつつトリビュート演奏活動は進んでいきました。

T:夏の日。ある1本の電話が。TV局関係のイベント事業部の方からでした。「マックイーンイベントに演奏で参加していただけないだろうか?」というお話。まさか、日本でマックイーンイベントが開催されるとは夢にも思わずでしたので嬉しい出来事でした。11月下旬に丸の内オアゾで演奏が実現し、何と!スティーブ・マックイーン夫人のバーバラ・マックイーンさんとマックイーン研究家のマーシャル・テリルさんにも客席で聴いて頂けるというラッキーな事件も。その日の瞬間の嬉しさのあまり、その翌日には既に頭の中では2010年は終了してしまい、残りの1ヶ月は放心状態だったような気もします。

T:2011年は、また改革の年に。

PART3 end>>>



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