●スタッフコメント●
この映像を撮り始めるキッカケになったのは、
塚元香名の写真を見た去年の事。
彼女の写真から、新たなドキュメント映像が浮かんでは消えて行った。
実際に彼女と出会えたのは、今年の初め。
話を始めると同時に、この物語がスタートした。
その瞬間から、先ほど、完成に至る時間、全てが繋がっている。
これから、後編の作業に入るが、それはまた、この前編とは違うテイストになる予定なので、
また違うスタートを切る事になる。それは、ひとつの音楽からスタートする事になる。
その彼女が歌う映画の主題曲は、西本明さんによる楽曲であるが、
西本さん自身も、詩先で作成する準備の為に彼女から、
元になる音資料をいろいろと聞かせてもらっていたと聞いている。
ドキュメンタリーのようだが、実はフィクションである、かも知れない。
どこまでをドキュメントとして捕えるのかは、観る人たちに委ねたいと思う。
(Text:Director,Yoshitake Makii)
なにやら面白い。
moment初となる薪井監督による、この作品は、一見、ドキュメンタリーに思えるのだけれど、
どこか作り物に観えてくる面白さがある。独特の表現を感じる。
主演の塚元香名にしても、どこか一風変わった印象があり、とても面白い。
僕自身、続編をとても楽しみにしている。
(Text:Producer, Yuuki Terasawa)
過去を振り返る事は不穏な印象を日常に与える。
現存する自分と無機質な出来事が交錯し合いながら、
淡々と時間を紡いで行くが、
其れを『事実』と仮定するのに困難である。
現在と過去、
双方の現実は存在し得るのか
其れすら危うい。
物体として『居る』(時間に『居座る』という表現が近い)事への
不安が募るばかりである。
今回、証言として
映像、ドキュメンタリーという解釈は
実に奇妙であった。
現実としての自分が
過去の他人を語り
共存して居る。
此の作品を制作するにあたって
御協力頂いた皆様に感謝致します。
本当に有難う御座居ます。
(Text:Actress, Kana Tsukamoto)